
【不動産投資】ご検討中の物件を投資指標で自動分析!Excelシミュレータ
はじめまして。さとさとです。
今回ご紹介する「物件分析シミュレーター」は、さとさとが実際に不動産の物件検討時に使用している、物件検討に特化した自作の分析シミュレーターです。
Excelファイルで作成しています。マイソクなどに載っている物件情報や融資条件を入力するだけで、キャシュフローツリーや投資指標を自動計算してくれます。
投資指標は、物件検討時に最低限これだけは見ておきたいという指標だけをピックアップしています。
良い物件はすぐに売れてしまいます。ましてや物件検討時は、1日何件も物件を検討することになるはずです。
検討事項の優先順位を絞らずに、1つの物件にじっくり時間をかけていると、いつまで経っても良い物件を購入することができません。
そんな時は「物件分析シミュレーター」を使い、効率よく物件検討を行ってください。
最低限見ていただきたいのは、キャッシュフローツリーの「BTCF(税引き前CF)」です。
通常の条件でこれがマイナスになるようでは話になりません。
ここがマイナスなのに、他の事項を検討しても時間の無駄となりますので、次の物件の検討に移りましょう。
キャシュフローツリー
GPI(年間満室賃料)
満室想定での年間の賃料。 空室率ゼロの場合の年間家賃です。
空室
空室や家賃滞納による損失額。
EGI(実効総収入)
GPIから空室や家賃滞納による空室損を考慮した年間の収入。
Opex(運用費)
運用に必要な経費(ランニングコスト)。 具体的には管理費、修繕積立費、固都税、管理委託費などの運営上のコストのことです。
NOI(営業純利益)
EGIからOpexを差し引いた年間の収入。
ADS(年間返済額)
銀行から融資を受けた場合の、銀行に返済する年間の返済額。
BTCF(税引き前CF)
NOIからADSを差し引いた、税金を払う前の実質手元に残るお金。
投資指標
FCR(総利益率)
NOI÷物件価格。表面利回りではなく、空室損、経費を考慮した実質利回り。
DSCR(借入償還余裕率)
NOI÷ADS。実質の収入が、借入金の返済をどの程度カバーできるかを示す指標。借入金を返済する際の安全性の見極め、金融機関の融資判断に用いられる。
BEP(損益分岐点)
(Opex+ADS)÷GPI。利益となるか損失となるかの分岐点。不動産の場合は入居率を指す。BEPが70%の場合、空室率31%以上で赤字となる。
K%(ローン定数)
ADS÷借入額。ローン残高に対する年間返済額の割合を示す指標。K%は金利が上がると高くなり、下がると低くなる。
ROI(投資収益率)
BTCF÷物件取得総額。物件に投じた自己資金が、年間何%回収できるかを示した指標。
CCR(自己資本対等率)
BTCF÷自己資金。物件に投じた自己資金に対する年間のキャッシャフローの割合。この数字が高いほど投資効率が高い。
イールドギャップ
FCR-K%。単に実質利回りが高いだけではなく、良い融資条件かどうかを見極める指標。実質利回りが高くてもローン金利が高ければ収益は出ない。実質利回りがほどほどでもローン金利が低ければ利益は出る。
物件分析シミュレーターの使い方
「物件分析シミュレーター」はExcelファイルです。
使い方は簡単。
「シミュレーション」シートのB列の赤枠内にある項目(緑色のセル)に、検討中の物件の数値を入力するだけです。
するとF列の青枠内にある
■キャシュフローツリー
■投資指標
■積算評価
を自動計算し表示してくれます。
F列「キャシュフローツリー」の「BTCF(税引き前CF)」は、マイナスになると赤背景色と赤字で表示されます。
F列「投資指標」の数値が、G列「理想値」を下回ると、赤字で表示されます。
B列の「返済比率」は、50%を下回ると赤字で表示されます。
「シミュレーション」シートはシートを複製して利用できます。
物件の空室率や、融資条件、自己資金などの条件を変えながら、さまざまなパターンでシミュレーションすることが可能です。
どのような条件でキャシュフローがマイナスになるかなど、物件検討にぜひお役立てください。
「物件分析シミュレーター」のExcelファイルは以下からダウンロードできます。